Special Long Interview

◆Martinton 2006~ アコースティック編~
弾き語り気分でツアーを回るつもりだったんだよね。

……ストレンジ・ボトム・スタイルでアコースティックなイメージで始めた2006年のツアー「アコースティック編」でしたが。

上田:二人だけの小じんまりした音でやろうと思っていたんだ。ギターはエレキを使うけど。弾き語りのような気分でやろうと思っていた。圭右に横でギターを弾いてもらって、僕が軽くリズムを出して歌う感じと、話していたんだ。
でも、始めてみると全然違う、本来の方向に行ってしまった(笑)。

……かなり大きな音でしたよね(笑)。

上田:うん。ステージ毎に段々に大きくなっていったよね(笑)。
初ステージ当日のリハーサルの時、キックの機械音に、ミニドラム型パーカッションの音を乗せても混ざり合うようにと、パーカッション全体の音量を上げ音圧を付けてもらったんだ。当然それに則したギターの音質音量で圭右が応える訳で、結果とても弾き語りの領域にははまらない音像になってた(笑)。

……2006年には「パット君」と呼んでいた小さい楽器がありました。ドラムの練習台をステージに駆り出しました。

上田:うん。ドラム型パーカッションとギターだけでは(見ている人が)飽きるかもな~と思い、何か別の要素をと思って、旅で使っていた練習用のパットを持ち出してみたんだ。パットの乾いたパタパタ音にアコースティックギターは面白いんじゃないかと思って…。でも、すぐに消滅した(笑)。
練習用だから消音に重きを置いて作られているので、マイクで拾ってもかなり増幅しないとステージでは役に立たない。でも音を拾うと、そういう目的で作られてないから、かなり淡白で応用範囲が狭い事が分かり、せいぜい一曲使える程度。
結局、練習パットの登場は最初の年だけだった。
でも、今回2014年のライヴでは別の方法で使うかもしれない。そういうのも少し考えている。

……では、パット君の復帰、再登場なるか?ですね。

上田:あの当時の練習パットは、行方不明だけど(笑)。

……この2006年の初ソロツアーは「原点回帰の旅」でした。初日の東京は70年代、TULIPの初期ライブ活動の中心地、渋谷ジャン・ジャンのあった場所で、そして福岡では、やはり70年代TULIPの活動拠点地、伝説のライブハウス『照和』で行われました。最終日となった東京の追加公演では再び渋谷ジャン・ジャン跡で、ステージを客席真ん中に設置して、お客さんが回りをぐるりと取り囲む“車座”スタイルで行いました。
“車座”は、いかがでしたか?

上田:うん、やりにくかった(笑)。イメージではお客さんに囲まれて演奏して楽しそうだったけど、やっぱりPA、モニターの問題とかが大変だったね。アイデア先行でステージなんかやるもんじゃないと思った時には既に、遅かった(笑)。
ある意味、自分で作り出した環境だったけど、対応が難しかったよね。ものは試しにとやってみたけど。あれはあれで面白い経験だったよ。
で、今年のツアーの話だけど、それ(車座)とちょっと発想が似てるんだけどね、今年は“会場全体をステージに”しようと思ってる。


※2014年“会場全体がステージに”?の項目は、後日につづく

2006年ツアーメッセージは コチラから⇒

2006年“車座”メッセージは コチラから⇒


2014.09.05up
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◆上田雅利 Martinton 06 ~アコースティック編~
・04月30日(日) 東京/渋谷・公園通りクラシックス
・05月28日(日) 名古屋・トーラス
・06月17日(土) 札幌・ホールステアーズ エスプレッソバー ギグ
・07月01日(土) 大阪・knave
・07月16日(日) 福岡・照和
・07月30日(日) 東京・公園通りクラシックス【追加公演/The車座Live】
 出演:上田雅利/山本圭右
 飛び入りゲスト:小泉信彦(07.30東京)

◆上田雅利 Martinton 06 ~ホリディ~
・12月22日(金) 東京・渋谷RUIDO K2
 出演:上田雅利/山本圭右/
 ゲスト:伊豆田洋之



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