Martintonの日々

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ひょうたん温泉の治療器

不意に寒くなるこの時期、そう誕生日10.02(無論わたくしの)を挟んだこの時期、よく小学校を欠席していたものでした。ひどい時は1ヶ月近くです。発作時は枕や座布団を幾重にも積み重ね、半分座る形でうつぶせに身体を預けて、凌いでいました。眠くても症状が軽減するまでは寝つけませんでした。小児喘息だったのです。
今日のように[とにかく抵抗力を養う、症状が出てない時には戸外で身体を鍛える]が一般的ではなく小児科の先生さえも今とは認識を異にしていた時代です。私も良かれと思われての選択過保護の囲いの中、ひたすら乾布摩擦を治療の軸に激しい運動を出来るだけ避け、後に知るハウスダストが私の主なアレルゲンと云う衝撃!その天敵が舞う室内にて1日の大半を過ごす生活を続けていました。
当時主治医の先生の「大人になれば自然に治る」的見解を両親とも頼りに、この[良かれ]状態を突き進んで行ったのです。結果、育まなければいけない抵抗力にガードされた身体とは逆方向の脆弱な体質を宿らせてしまったのです。大切な成長期に運動を常としない身体は、食を細くし好き嫌いを助長し、ちゃんと栄養を取れない事で虚弱は進むばかりでした。
おーっと暗い話をするつもりは毛頭ありません♪
ただ人生駆け出しなのに幾つかのサボりの言い訳を都合良く手に入れた時々の、実は思い出話なのです。

病弱な息子をいたわってくれる、普段より数倍優しい母親と過ごせる通行手形と臨時の大型秋休みをも手に入れていた私のこの頃の記憶は、優しさに満ちています ♪
学校代わりの自宅での日々も格別に楽しく刻まれて行きました。それと下級生の頃、最大喘息秋休み明けの時、優しく素敵な担任の先生の計らいで、勉強の遅れを取り戻せるようにと毎日放課後に個人教師をして頂いた事がありました。拙い視界を考慮されての充実の授業が楽しく、おかげで成績も逆に数段良くなってしまったと云う◎印の思い出さえもが残りました。

この写真 大分県別府鉄縄温泉『ひょうたん温泉』中庭にある 呼吸器疾患にとても良いと言われている、温泉の神通力なる湿気が湧き出る鉄の筒です。現地で撮った懐かしい写真を見つけ出し、また行ってみたくなりました。「大人になったら自然に〜」は どうも私には今一当てはまらなかったようですし♪
そう言えば『ひょうたん温泉』がミシュランの☆☆☆に選ばれた!との話を耳にしました。嬉しい事です。幼い頃 祖父と幾度も通った所なので。


0930

2008.09.30

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