Martintonの日々

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花電車の輝き

携帯に保存していた一枚の写真から☆
全国でどんなにゴールデンウィークを騒いでも、その時期博多の人は何と云っても《博多どんたく》!
老いも若きも男も女も町中が祭りに興じます! もともと黒田の殿様へのお年始参りの行事だった[松囃子]。(僕も物心ついた頃には既に[松囃子 福神流]の一員として、毎年どんたくパレードの先頭にいました。)
この[松囃子]を新たな祭りの軸にと、明治維新以降5月に移され、半ば強引にどんたくと云う枠にはめられたのが、5月の気候と相俟って逆に大きな市民参加の祭りへと育って行く事になったのです。

そんな《どんたく》の日々に明るくその昔、花を添えていたのが《花電車》と云う存在でした。
3台の路面電車に多数の電飾をあしらい、この期間の福博(福岡博多)の町を賑わい走るのです。
時代を考えると、比べるのも少し酷な気もしますが、キャラクター無しのディズニーランド・エレクトリカルパレードを思いっきり粗末にした雰囲気と説明するのが、残念ながら的確な感じがします。
しかし当時としては十二分に祭りの一翼を担っていました。

各電停をあらかじめ公表された時刻表どおりに、1日幾度かの運行です。写真の花電車は昼間に撮影されたものですが、殆どの人がその楽しみを夜に残したものです。
所定の時刻の10分前頃にはみんな挙って電停に出かけます。遠くの方から少しずつ明るさを増し近づいてくる花電車に心ときめかせ「明るかねぇ〜!昼のごた〜!」と毎年同じセリフをみんなで口にしていた記憶があります。
そして、花電車が通り過ぎて行った後の寂しい脱力感も懐かしい限りです!
路面電車が姿を消し、花電車から花バスへ、何故だか人気を引き継げ無い地味な存在へと衰退し、いつの間にか僕らの上京後に廃止されていました。

ゴールデンウィークがあった事も忘れそうな新型インフル騒ぎ!
気が付けば5月も終盤です!


0523

2009.05.23

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