Special Long Interview

◆唱歌について
ものすごく凝縮された言葉が一杯歌詞の中に使われている。

……ツアーの事とは離れますが、曲のことでお聞きしたいことがあります。ソロライヴで「唱歌」を歌われることもあります。今年の夏・江ノ島ソロでは『海』を歌われました。

上田:唱歌の良さは、いろんな時代を経て生き残ってきた名曲揃いだから。歌詞にものすごく凝縮された意味の言葉が一杯使われているよね。今では使わなくなったような言葉もたくさん歌詞に入ってて。その響きとかも素敵だったりする。そんな唱歌の魅力みたいなものが僕の中に染み込んでて、こんなにいい曲が一杯あるのに、近頃もうあまり歌われなくなったから、微力でも僕なりの感覚で橋渡し的に歌うのもいいんじゃないかという僕の中の発想なんだ。

……2014秋のツアーで唱歌を歌われるかどうかは、わかりませんが、オープニングでしっとり美しい季節の唱歌を歌われることもありましたが、アンコールでロックにアレンジされた『荒城の月』や『仰げば尊し』も衝撃的ですよね。

上田:ある種ロックっぽくするのは禁じ手なのかも知れない(笑)。あのね、どれでも(ロックに)なる訳じゃなくて、そっちに呼ばれる曲が出てくるんだ。それを歌うと、その詩に触れた人間がすごく強烈なイメージを持つはずだ、という曲に呼ばれる。歌詞の意味を自分なりに解して歌うと、元々作られた時の状況とか、そういうところまで気持ちが行ってしまうような曲を、自然に選んでる。今回、またそういう曲が出てきたら新たにやるかもしれないし、まだわからない。

……上田さんなりの解釈とアレンジの、ロックンロールな唱歌、また是非お願いします。


2014.09.12up
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