Martintonの日々

モドル | ススム | モクジ

続:再従兄弟「まさとし〜起きとーや」編 S−4

はてさてそんな彼も中年男となり劇画タッチも当然次第に薄れて行きますが、相変わらずの側面は持ち続けていました。
次の一席は、少々大人気ない!イヤ大人社会に出てのお話です。

博多の繁華街東中洲、カラオケのある飲み屋で2、3人の男達が他に歌いたいお客さん(彼も含めて)が沢山待っているのにマイクを離さなかったらしいのです。見かね痺れをきらした まさのぶちゃんがお酒の酔いも手伝って、止せばいいのに彼等に対して、チャチャを入れ始めたのです。
「オ〜おおとうー おおとうー!」(歌は確かに合っているよ〜の意味)でももう充分じゃな〜い とのニュアンスを何度も促しましたが、何の反応も示さない彼等に「上手すぎるネ〜!ばってんいつまで歌いんしゃーとかいな〜」との言行動に出てしまったのです。数でも勝り、しかも勝手に場を仕切っていた勢いと、何の足しにもならない面子のため彼等は、野蛮な決着を仕掛けて来たのです。
まさのぶちゃんは隣りの友達に「後で加勢に来ちゃり〜」と言い残し、無謀にも一人で受けて立ってしまったのです。しかし流石に年齢に加え飲酒後の3対1は辛かったらしく友達に合図を送るも、なかなか助けに来てくれません。仕方なしに懸命に踏ん張り?どうにか3対1を乗り切ったそうです!
席に戻った後 友達に「なんで加勢に来んやったとねー!」と尋ねると、同情するに余りある降って湧いた展開に、ひたすら巻き込まれただけの立場の友達曰わく「なんかコノ腕時計のベルトが取れんやったけん行こうにも行かれんやったんちゃん」と勿論、形にならない面白さ満載の言い訳ですが、そんな友達に結局迷惑をかけなくて済んだ安堵感が話の中に漂っていたのを覚えています。

私が上京して駒沢に住んでいた二十代の頃、よく何の前触れも無く、真夜中に私の部屋のドアを叩く人がいました。
「まさとし〜起きと〜や〜っ」と、私がいつも熟睡中に★
そう勿論!まさのぶちゃんです!
そして彼の横には何故か『天才バカボン』の赤塚不二夫先生だったり『同棲時代』の上村一夫先生だったりと巨匠がいつも御一緒でした♪(とても謎な関係でした)みんなロレツの回らない愛らしい訪問者で、はしゃぐだけはしゃいですぐ眠りに就いていました。すっかり目覚めた私を残して☆

私が知っているのはこれくらいですが、親友の漫画家、『博多っ子純情』の作者の長谷川法世さんに聞けばもっと掘り出せるはずです。
今更 又従兄弟に聞きたくても天国在住なので…。

まさのぶちゃんの家を下った所に炭住の人達専用の大きなお風呂がありました。
正信、啓蔵、雅利の少年3兄弟が鼻を摘んで一緒に湯船に潜った時の「ゴォーッ」とゆう間近でお湯を沸かすボイラーの音と身体に響く振動が淡〜く蘇ります♪☆☆☆♪


0502

2008.05.02

モドル | ススム | モクジ |
Copyright (c) Masatoshi Ueda All rights reserved.