Martintonの日々

モドル | ススム | モクジ

正月の再生力☆

親の保護域を離れての、うまれて初めての集団生活は保育園でした。

色眼鏡(サングラス)等に活路を見いだせない時代です。
光を全て受け入れてしまう視界ゼロ状態では、外での活動に支障がある為、室内遊技が多かった花園保育園での一年は幸いでした。

みんなの動きについて行けず、ワンテンポ遅れる園児(思い出すにレレレのおじさんぽい感じ♪)の真横にポジションし、彼の動きを真似て、更に少し遅れてみんなの後を追うワタシは、周りから見て相当哀れに映ってたかも知れません♪

学芸会では、衣装にならない普段着で、浦島太郎での亀をいじめる子供役を、集団に紛れて何とかこなし★
おと姫役のキラキラな衣装の女の子に、ときめきを覚えてたりもしていました♪
せめてもの自己主張は、早々に目覚めていても、寝たふりを時々意味なく押し通していた、お昼寝終わりの時間ぐらいでした。
しかし外遊びでは、少し緩めのイマジ君(以前ブログで取り上げた、ブリキの飛行機を実物大に出来るファンタジーを持った彼)と知り合い。
些細なイジワルからも、同級背高のミズトリさんに時々かばってもらうシーン等有りで。
一年は過ぎて行きました。

さて、御供所小学校に上がり、集団生活は更にのしかかって来ました。

週始めの校庭での朝礼も、自分の整列場所探し如きがかなりに重荷でした。

小運動会と呼ばれる予行演習で無様を認知され、参加不可能と担任に判断されて以来。
体育の時間(甘えを理由に、無理矢理眩しさの場所へ引きずり出され、バットを握らされた1日。以前記したので省きます)や運動会には、見学者(見えずとも♪)とされ、一度も出させてもらえる事はありませんでした。

集団の中での謂われ無きイジメや、身体上の差別にも屈せず相対する学校での日々。
見えぬ黒板に、思うに任せない授業と成績。

自分の意識とのギャップすら埋められない、学校での生活が嫌いで嫌いでたまりませんでした。

転じて、家族の囲いの中に居れる春休みや夏休みを、そしてクリスマスから始まるイベント多彩な冬休みを、心待ちにしたものでした。

終業式後の、生家のかまぼこ店での手伝いは、どんなに忙しくとも、少しも苦などでは無く、むしろ非日常的な、日付を跨ぐ程の年末は僕にとってお祭りでした。
そして、魔法にかけられたような至福の時間が訪れるのです♪
「明日は正月なんだ〜☆」と高鳴り寝付けない、大晦日の夜は幸せに包まれていました。

元旦起床後も魔法にかけられた至福の時間は続きます。
待ちに待ったお年玉☆
ウソのように静まり返った工場☆
近所の子供達のハシャぎ声☆
どこも開いていない商店街☆
クルマが通らない車道☆
笑顔が主役の生家☆

三が日は夢の国の住人でした。
そのピークを迎えるのが、恒例となっていた二日の午後から行く、両親との温泉への一泊二日の旅。

両親はひたすら年末の疲れを癒やす為に部屋でくつろぎ続け、僕は兄と一緒に、お風呂遊具を持って繰り返す大浴場通いや、チャチなゲームコーナーでの、スピード遅い模型ジープのハンドルを握るひとときが、最高の時間でした。


家に戻る三日の夕刻からは魔法の力が次第に薄れて行きます。

そして、工場が生産を再開する四日になると、魔法の時間は、素敵な寂しさを置き土産に消えて行くのです。

この子供の頃の正月の魔法は、立ち向かう活力を再生させてくれてた訳で。
これからもずっと、心の避難所として存在して行く模様でありますル♪♪


0105

2012.01.05

モドル | ススム | モクジ |
Copyright (c) Masatoshi Ueda All rights reserved.